ONE PATHOS Interview Vol.1

Tama-FAST(多摩急性期虚血性脳卒中治療フォーラム)
と東京都立多摩総合医療センターの取り組み

東京都立多摩総合医療センター 脳神経外科 医長
太田 貴裕 先生

記事詳細

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Ⅰ.Tama-FAST*について
*多摩急性期虚血性脳卒中治療フォーラム

1.設立の趣旨
発症から4.5時間以内の急性期脳梗塞に対しては、組織プラスミノゲンアクチベータ(t-PA) 静注療法が標準的治療として確立されていますが、内頚動脈や中大脳動脈などの近位主幹動脈閉塞症に対してはt-PA静注療法のみでは十分な効果は期待できません。現在では主幹動脈閉塞症に対する脳血管内治療(再開通治療)が標準的治療となっています。


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Ⅱ.Onset to Door(発症から搬送まで) :
PSC→CSCへ転送の場合

1.患者転送時のOnset to Door時間の短縮
急性期脳梗塞の初療施設(primary stroke center:PSC)が患者さんを再開通治療可能施設(comprehensive stroke center: CSC)に搬送する場合、患者さんの検査から診察、家族への病状説明、受け入れ施設への電話連絡、診断・検査情報や紹介状の作成など、対応すべき事項は多岐にわたります。Onset to Door時間を短縮するためには、これらのひとつひとつを効率的に行うことが重要となります。


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Ⅲ. Door to Puncture
(来院から穿刺まで)

1.Door to Puncture時間を短縮するための取り組み
 血管内治療において、発症から再開通時間が短いほど転帰良好例が増加することから、来院から穿刺までの時間(Door to Puncture)の短縮が求められ、以前は120分が目標の目安とされていたこともありました。また、画像撮影から穿刺までの時間(Picture to Puncture)についても、90分以内が血管内治療の目標時間として提唱されています。


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Ⅳ. Puncture to Recanalization
(穿刺から再開通まで)

1.Puncture to Recanalization時間について
 近年、ステントリトリーバーを用いた血栓回収療法が普及し、急性期脳梗塞に対する血管内治療は劇的に進歩しています。当院では、急性期脳梗塞の再開通治療に要した時間について、ステントリトリーバー導入前後での比較を行いました。


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Ⅴ. 再開通治療後のフォローと今後の課題

1.循環器内科との連携
 再開通治療が終了すると、次は再発防止に目を向けた治療を継続していく必要があります。当院では、血管内治療によって再開通に成功すると、その日のうちに循環器内科に診察を依頼するようにしています。