2020年4月14日
日本メドトロニック株式会社

報道関係者各位

日本メドトロニック
日本初、サイドヘリックス付き左心室4極リードの
「Attain Stability Quad」の販売開始

日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、2020年4月1日、日本初の固定機構であるサイドヘリックス付き左心室4極リードである「Attain StabilityTM Quad (アテイン スタビリティ クアッド)」の販売を開始いたしました。

Attain Stability Quad
「Attain Stability Quad」
(販売名:アテイン スタビリティリード 承認番号:30200BZX00063000)

 

Attain Stability Quadは独自開発のサイドヘリックスにより冠静脈内に、より正確で安定した形で固定されます。本製品は心不全治療の一つである心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy、以下CRT)に用いられ、1.5テスラおよび3テスラMRI全身撮像に条件付きで対応します。

CRT デバイスは心不全治療に用いられる植込み型デバイスで、微弱な電気をワイヤー等から構成されるリードを通して心臓の筋肉を刺激し動かす(ペーシング)ことによって、心臓のポンプ機能の改善を図ります。左心室4極リード(刺激できる電極が4つ付いたリード)が導入されたことにより、心臓をペーシングする電極を配置する選択肢がそれまでの2極リードに比べて増えたものの、リードを留置できる部位は限られていました。Attain Stability Quadはこうした4極リードの特性に加え、リード表面に螺旋状に接着したサイドヘリックスを採用することで、より的確な任意の部位への留置および、今までのリードでは留置が困難であった症例を含むより多彩な血管走行への対応が期待できます。

東京医科大学病院循環器内科の里見和浩准教授は、「適切な左心室リード留置はCRTの臨床的効果を得る点において非常に重要な意味を持ちます。血管の走行や径によって理想的な位置にリードを留置することが困難なことがあります。また術中・術後にリードが脱落してしまうことにより、リードの再留置が必要とされるケースもあります。サイドヘリックスによって、より多くの走行・径の血管への対応、より理想的な場所への留置、留置後の安定性が期待されます。これらが実現できれば、CRTデバイス植込み患者さんに対する臨床効果の改善に繋がると考えます。」と述べています。

 

【心臓再同期療法について】

心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy:CRT)は慢性心不全のなかでも心臓の電気信号の伝導異常により心室の収縮がうまくいかない心室同期障害に対する治療法です。ペースメーカから電気刺激を送り、左右の心室収縮のズレを補正することにより心臓ポンプ機能の回復を図ります。CRTデバイスには除細動機能なし両室ペースメーカ(CRT-P)と両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)の2種類があります。

【メドトロニックの心不全に対する取り組み】

日本メドトロニックではCRT-P、CRT-Dおよび植込み型補助人工心臓システムを始め、心不全に関わる診断・治療機器・サービスの提供を行っています。

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