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2025年9月2日
日本メドトロニック株式会社
―血圧を下げるための新しい補助的アプローチを患者さんに提供
メドトロニックの腎デナベーション技術の10年にわたる臨床研究と開発の集大成―
日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、治療抵抗性高血圧に対するカテーテル治療で使用するSymplicity Spyral 腎デナベーションシステム(RDN)(以下、Symplicity Spyral 腎デナベーションシステム)の薬事承認を2025年9月1日に取得いたしました。今後、保険診療下で治療を提供できるよう保険適用に向けた手続きを開始していきます。
Symplicity Spyral 腎デナベーションシステム 医療機器承認番号:30700BZX00207000
高血圧は、心臓発作、脳卒中、死亡につながる第一の改善可能な要因です。日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人いると推定されており1、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。また、薬物療法や生活習慣への介入が可能であるにもかかわらず、コントロール率は低いままです。このような課題は、血圧をよりよく管理するための補助的治療が患者さんにとって有益である可能性を示唆しています。
【Symplicity Spyral 腎デナベーションシステムとは】
Symplicity Spyral 腎デナベーションシステムは、過剰に活動して高血圧の原因となる腎臓付近の神経に高周波エネルギーを供給する手技です。鎮静後、医師は腎臓につながる動脈にカテーテルと言われる1本の細い管を挿入します。カテーテルが挿入されると、医師は腎臓につながる神経の過剰な活動を鎮めるため、システムにエネルギーを送出します。その後、カテーテルは抜去され、体内には何も残りません。動脈への影響を最小限に抑えながらも、腎神経に働きかけて血圧を管理することができます。
Symplicity Spyral 腎デナベーションシステムは、現在、世界70カ国以上で商業使用が承認されており、これまで30,000名を超える高血圧患者さんに提供されてきました。欧米で行われた調査(2023年)では、高血圧の患者さんの約45%が「3剤以上の薬剤を服用しても血圧が150mmHg以上2」である場合、非薬物治療(RDN)を希望するという結果が得られています。また、患者さんの最も重視する治療効果として「収縮期血圧の低下」と「効果の持続性」が挙げられ、治療形態よりも効果そのものを重視する傾向が示されました3。
自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門 苅尾七臣教授は、「この承認は、薬物療法と生活習慣の改善を補完する解決策を提供し、高血圧治療の変革への道を開くものです。Symplicity Spyral 腎デナベーションシステムは、臨床医にとっても患者さんにとっても有望な治療選択肢であり、特に血圧を下げるための新たなアプローチを切実に求めている患者さんにとって、高血圧治療における重大なアンメット・ニーズを満たす機会を提供します。」と述べています。
コロナリー&リーナルデナベーション・ディレクターの尾崎洋子は、次のように述べています。「Symplicity Spyral 腎デナベーションシステムの発売を通じて、薬物療法だけでは十分に管理できない高血圧の患者さんに新たな治療の選択肢を提供できることを大変嬉しく思います。メドトロニックは、治療の進展を技術で支え、患者さんの生活の質向上に貢献することを目指しています。」