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2025年10月1日
日本メドトロニック株式会社
日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、重度の大動脈弁狭窄症の患者さんを対象とした経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)に用いられる「Evolut™ FX+(エボリュート エフエックスプラス)」(以下、Evolut FX+)について、10月1日より販売を開始いたします。
販売名:Evolut FX+ システム 医療機器承認番号:30700BZX00072000
重度の大動脈弁狭窄症は、心臓の中にある弁のうち、酸素を含んだ血液を心臓から全身へと送り出す際の出口にあたる大動脈弁が、加齢や動脈硬化により硬くなって十分に開かず、血液の流れが妨げられてしまう病気です。軽症のうちは症状を自覚しない患者さんがほとんどですが、進行して胸の痛みや息切れといった自覚症状が現れると突然死のリスクが高まるなど、予後が悪いことが知られています。
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)は、胸を開いて外科的に弁を交換するのではなく、心臓が動いている状態のまま、大腿動脈等を経由してカテーテル(細い管)を心臓に通し、人工弁(生体弁)を患者さんの心臓に植え込む治療法です。日本では2013年に保険適用され、これまで全国の約200施設で手術が行われており、現在では年間1万人以上の患者さんが治療を受けています。
【Evolut FX+の特長】
Evolut FX+は、第6世代の自己拡張型経カテーテル的大動脈弁置換術用デバイスです。本製品は、従来のEvolut TAVRプラットフォームが持つ優れたバルブ性能を維持しながら、冠動脈へのアクセス性を支援するよう設計されています。Evolut FX+は、改良されたフレームデザインにより、従来のEvolut TAVRシステムの4倍の大きさの冠動脈アクセスウィンドウを提供します。これにより、カテーテル操作のためのスペースが拡大され、患者さんの多様な解剖学的特性に配慮しながら、よりスムーズな冠動脈へのアクセスを支援します。さらに、この新しいデザインは、Evolutプラットフォームが提供する優れた血行動態およびバルブ性能を損なうことなく、臨床医の高いニーズに応えるソリューションを提供します。
大阪けいさつ病院 院長 澤 芳樹 医師は、「重度の大動脈弁狭窄症の治療であるTAVRは、Evolutシリーズ特有のスープラアニュラーデザインの自己拡張型生体弁であること、再収納による再留置が可能であること、弁周囲逆流をより小さく抑える高度なバルブシーリングなどでTAVR治療に新しい選択肢を提供し、また治療成績の向上に貢献してきました。そして今回の新製品であるEvolut FX+は、このプラットフォームをさらに洗練させ、術後の冠動脈アクセスを支援する4倍の大きさのウィンドウを備えた妥協のないデザインを実現することで、患者さんのLifetime Managementの課題に対応することが期待できます。」と述べています。
湘南鎌倉総合病院 総長・心臓センター長 齋藤 滋 医師は、「血管内から大動脈弁を治療できる低侵襲治療としてTAVRが日本で始まって13年を迎えます。経カテーテル的大動脈弁置換術TAVR治療の普及とデバイスの進化は日本の大動脈弁狭窄症治療に寄与してきました。TAVRに使用される生体弁のエビデンスも増えてきている折、良好な血行動態への改善が期待できるスープラアニュラーデザインなどの特徴を継承し、さらに冠動脈アクセスを支援する機能を備えたEvolut FX+の登場は今後さらに多くの患者さんに対するTAVR治療に寄与することでしょう。」と述べています。
メドトロニックは、第一線の臨床医、研究者や科学者と連携し、心血管疾患および不整脈等のインターベンションや外科手術における革新的技術を幅広く提供しています。また、世界各地の患者さんと医療従事者に臨床的、経済的価値をお届けできる製品とサービスを提供すべく、努力を続けてまいります。