機能による分類

吸収性縫合糸

  • 一定の期間は創部を維持する抗張強度を有し、加水分解などで経時的に吸収される。
  • 糸の種類によって、抗張強度維持期間と吸収期間が異なる。
  • 主な使用部位・・・消化管・筋膜・筋層・皮下組織・尿路生殖器など

非吸収性縫合糸

  • 生体内で分解・吸収されずに残留する(長期間において劣化するものも含む)
  • 長期間にわたり保持する必要のある組織に使用されることが多い。
  • 主な使用部位・・・皮膚(表皮)・血管・神経組織・骨・靭帯など

素材による分類

天然素材 絹糸(シルク)・スチールなど

  • 特に絹糸(シルク)は異種蛋白のため、抗原として認識される。
  • 合成素材と比較すると、同じサイズでは強度は低い。

合成素材

  • 抗張強度が高く、製品によるバラつきが少ない。
  • 軽微な組織反応。

構造による分類

Monofilament モノフィラメント(単糸)
単一のフィラメントからなる糸

 

Braid ブレイド(編糸)
細いフィラメントを編みこんだ糸

  Monofilament モノフィラメント(単糸) Braid ブレイド(編糸)
メリット

・アトラウマティック…組織通過性に優れる

・糸の滑り下ろし…糸の表面が滑らかなため、結節の滑り下ろしが良好

・ノンキャピラリー…毛細管現象がないため、細菌の入り込みが少ない

・しなやか…モノフィラメントに比べて柔らかく扱いやすい

・結節の大きさ…結び目を小さくできる

・結節保持…比較的緩みにくい

デメリット

・ハンドリング…編糸と比較するとコシが強いため扱いにくい

・緩みやすい…結び目が大きくなるため

・糸自体の強度…傷やねじれに弱い

・通過抵抗…モノフィラメントに比べると組織通過抵抗が大きい

・キャピラリー…毛細管現象があるため、細菌などが入り込む可能性がある

 

  Monofilament モノフィラメント(単糸) Braid ブレイド(編糸)
メリット

・アトラウマティック…組織通過性に優れる

・糸の滑り下ろし…糸の表面が滑らかなため、結節の滑り下ろしが良好

・ノンキャピラリー…毛細管現象がないため、細菌の入り込みが少ない

・しなやか…モノフィラメントに比べて柔らかく扱いやすい

・結節の大きさ…結び目を小さくできる

・結節保持…比較的緩みにくい

デメリット

・ハンドリング…編糸と比較するとコシが強いため扱いにくい

・緩みやすい…結び目が大きくなるため

・糸自体の強度…傷やねじれに弱い

・通過抵抗…モノフィラメントに比べると組織通過抵抗が大きい

・キャピラリー…毛細管現象があるため、細菌などが入り込む可能性がある

 

縫合糸一覧

 

縫合糸一覧 縫合糸の分類

縫合糸のサイズ

使用部位組織の厚さ・緊張度を考慮し、糸の太さと強度を選択する
2-0, 3-0(ニゼロ,サンゼロと読む)

縫合糸のサイズ

関連リンク

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